1.銀イオン

まずは銀イオンについてです。銀イオンとはAg＋と表記され、電荷をおびて水中に溶解した銀の原子を指します。

銀イオンがマイナスの電荷を持っている細菌などに入り込むことによって、細菌の活動を抑制することが可能であるため、これが銀イオンの抗菌システムとなっています。

銀イオンを発生させるためには、銀と水を接触させるだけでOKなのですが、それだけだとかなり微量の銀イオンしか得ることができません。効率よく銀イオンを抽出する方法としては、電気分解法やイオン交換法などが用いられています。

水溶性という特徴を有しているので、他の銀抗菌と比較しても水の衛生管理に優れています。洗濯機の抗菌機能や湯水の水処理殺菌といった場面で活躍しています。

2.銀イオン系抗菌剤

銀イオン系抗菌剤とは、銀イオン濃縮液や銀ゼオライト、銀ジルコニウムなどの銀イオン成分を安定的に獲得するための銀以外の成分にて安定化させている抗菌素材のことを指します。

基本的な抗菌や除菌、殺菌のシステムは先ほど紹介した銀イオンと変わりません。しかし、組み合わせ方によっては、その原理や安全性が異なる可能性があります。汎用性が高い反面、安全性が低くなる可能性もあるので使用には十分注意しなくてはいけません。

3.ナノシルバー

ナノシルバーとは、銀をナノ微粒子の状態で安定化させた抗菌素材のことを指します。銀はナノ微粒子の状態で生まれる電位差によって、抗菌効果を獲得できるという特徴を持っています。ナノテクノロジーの発展によって生まれた新素材であるため、銀抗菌の他の形態と比較するとコストパフォーマンスの面でデメリットが大きいです。

しかし、従来の銀抗菌と比較すると、製品への対応範囲が広く、高い応用力を誇ります。ナノシルバーは安定性と抗菌持続性に優れているので、雑貨や化粧品などの応用分野で広く活躍しています。

これらが主な銀抗菌の種類になります。それぞれ特徴と対応できる範囲が異なっているので、どの銀抗菌が利用されている商品かはしっかり確認するようにしましょう。

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